レビュー
『CSO』はカウンターストライクは過去のゲームであることを分からせてくれる
クローズドベータテストからの問題点
『CSO』は問題が多い。
普通に対戦をしようとするときも、またお祭りルールで遊ぶときも快適に遊ぶには程遠い。
主たる原因はサーバーのラグと妙な引っかかりである。
しかもこれは、
クローズドベータのときからまったく改善していない。
誰も彼もが改善要求を出したのにもかかわらず、運営のネクソンは対策を行っていないのである。
ここまでやる気のない態度を見せつけられると呆れてくる。
オンラインゲームは常にアップデートが行われる点で優れている。
ところが『CSO』は、ユーザーを快適にするアップデートを行わずに、ただただ韓国で追加された要素の付け足しをしているだけである。
確かにアップデートは続々と行われている。
これは評価しよう。
新たな武器・マップ・ゲームモードが遊び尽くせないほど用意されている。
一方でサービス開始のときから存在する欠点を直さない。
何のためのオンラインゲームなのか、何のために運営がいるのか。
快適な環境を用意しない運営チームに存在価値はない。
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追加マップは多い。オンラインFPSとしてはボリュームはかなりのもの
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改悪された点、数多し
『CSO』(カウンターストライク)は、反動の強い射撃を制御するのが面白いと言われる。
しかし楽しむための条件がいくつかあることを忘れてはならない。
ここでは「滑らかに動く」ことが条件のひとつである。
カウンターストライクは「滑らかに動く」銃を丁寧に制御することが一種の快感を生んでいた。
ところが『CSO』のガクガクサーバーのせいで、プレイヤーがを反動扱う快感を感じることはない。
ガクガクしたサーバーのせいで操作は不快だ。
そして元のゲームを改変してしまうことで、妙なことにもなっている。
例えば一つの部屋に30人も入れるのはやり過ぎである。
元々のルールは10人から16ほどで遊ぶために作られているため、マップのキャパシティを超えた人数で遊ぶことになる。
人数の多い部屋はすぐに人が集まり、人数が少ないオリジナルルールは人が集まらない傾向がある。
そのせいでオリジナルに近い遊びをするのは難しくなっている。
他にも原作には存在しない(練習ルールとしてはある)
チームデスマッチがすさまじく粗悪である。
ベータテストの時にも日記にも書いてあるが、カウンターストライクは「爆破ルール(デモリッション)のため」に作られている。
チームデスマッチ向けのシステムにも、マップにも向いていない。
であるから『CSO』は交戦地点の角をにらみ合うだけの戦いに陥ってしまうのである。
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にらみ合い
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追加武器は発砲音が耳障りでうるさく、女性キャラは派手でカウンターストライクの世界に合わない。
ネクソンがとってつけた要素はかなり浮いている。
様々な追加要素で最悪なのは、アイテムの購入システムではないだろうか。
既に紹介したように『CSO』では「ゲーム内ポイントを稼ぎ、試合中の使用権利を買う」ことになっている。
このポイントがなんとまあ曲者である。
なぜかというと、オリジナルモードをやらないとまったくたまらない。
チームデスマッチ、ゾンビモード、COOPでもらえるポイントが本当に少なく設定されているのだ。
ということは、ゾンビモードやCOOPをやろうと思うなら嫌でもオリジナルモードをやりこむか、アホみたいに高い料金を払わなければならなくなる。
もしサーバーが良いとかゲームが面白いのであれば、ここでお金を払ってもよいと考える人も多いだろう。
しかし『CSO』のクソサバ・クソ運営に払うのは気が引けるのが普通だ。
また『CSO』は他のオンラインFPSと違ってゲーム内の陣営ごとに武器が違うため、常時二種類の武器を用意する必要がある。
単純に比較すると類似のゲームと比べて二倍のポイントが必要になってしまう。
FPSらしさを残すモードは、ガクガクサーバー、無駄に高い料金、まともにあそべないルール設定のせいで根元から破綻している。
ただ、仲間内で集まり、高い料金を払うならば割と遊ぶことができるかもしれない。
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COOPモード
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お祭りゲームとしてはまあまあか
ではお遊びルールはどうなのだろうか。
取り上げるのは、COOP、サッカー、ゾンビである。
COOPは無駄に固い敵CPUを長々と倒していくだけのモードである。
敵はあまりにも硬い上に攻撃力が高いのが特徴なので、こちらは壁から少しだけ顔をだしてチマチマ攻撃するとかハメる必要が出てくる。
もちろん攻撃力の高い有料装備はクリアするために必須と言えるだろう。
ゲームとして世の中に出せるレベルではない。
楽しむ前に作業感が募ってくる。
サッカーはセオリーを知っている人が強い。
とはいえ気晴らしモードなのであまり気にせずに遊んでいる人が多く、勝ち負けを気にしないのならば楽しく遊べる。
たかがオマケなのに意外と面白い。
普通サッカーゲームというのは俯瞰視点で幾人ものキャラクターを動かすのだが、『CSO』はFPS、つまり一人称視点である。
サッカーグラウンドに20人集まって、自分の役割を考えながら動いていくのは本物のサッカーをやっているような感じがする。
ゾンビモードは『CSO』の目玉である。
しかし有料武器をもった「人間」がセオリーどおりに行動すると、ほとんどのマップでゾンビに勝ち目はなくなる。
結局ゾンビモードというのは、「人間」となったプレイヤーが高所や狭所をみつけて低所のゾンビを虐殺するだけなのである。
セオリーさえ見つけるまでは楽しいのかもしれないが、ほとんど見つけられてしまった今では緊張感も何もない。
ひとつだけ釘をさしておく。
COOPやゾンビは「さほど上手くないプレイヤー」が楽しむために用意されているといわれている。
これが正しいかどうかはかなり疑わしい。
人気のある対戦FPSで試合をしていると、様々な実力の人を見かけるものだ。
実力が高い人もいれば低い人もいるのが、人気のあるゲームの姿なのである。
ルールごとにユーザーが分断されてしまっているのが『CSO』だ。
人気がない、言い換えると欠陥をもっているゲームでは上級者のみか初級者のみしか残らない。
『CSO』のオリジナルモードには何か欠点があったから、開発時点で様々なモードを用意したとは考えられないだろうか。
ゲームに大きな自身があるならばオリジナルモードをプッシュしているはずだ。
そうなればゾンビモードばかりアップデートされることもない。
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サッカー
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『CSO』は古いゲームだ
つまるところ『CSO』は古い。
『CSO』の元となったカウンターストライクは2000年に正式版が発表され、その後、数多くのコアゲーマーによって遊ばれた。
運を排除し実力差を強調したゲームデザインが受け入れられたと言えるだろう。
しかし『CSO』は「経験の差」によってさらに実力の差が出やすくなっている。
『CSO』が出る前からカウンターストライクを長くやっている人と、新規にやり始める人を比べてみよう。
カウンターストライク経験者で実力がある人が『CSO』をやれば、未経験者よりも遥かに上手いはずだ。
元々実力勝負だったゲームをそのまま移植したのだから、当然といえば当然だ。
つまりゲームの性質と古さによって、二重の意味で『CSO』の実力差が際立つのである。
気軽に遊べるカジュアルサーバーを用意してはいるが、上級者向けのサーバーとは別物になってしまうため、ユーザーが断絶する。
またゾンビモードなどはカウンターストライクのオリジナルルールと別物なので、これもまたユーザーが分断される。
『CSO』はカウンターストライクとは名ばかりで、継ぎはぎされて統一性のかけらもない。
カウンターストライクそのものの性質を残そうとする限り、古いゲームを引きずっている限り、いつまでもズレは残るだろう。
そしてカウンターストライク自体がもはや過去のゲームになってしまったとさえ、私は考えている。
もはやスマートフォンにも負けるグラフィック、面倒な設定は昨今の手軽なゲームと比べると魅力に乏しい。
いつまでたっても定番のマップしか遊ばれない硬直した展開はさすがに飽きる。
また、爆破以外のチームデスマッチ・キャプチャーザフラッグといったルールに適さないのも時代遅れである。
こういったルールは「同じゲームでありながら違うルールで遊ぶ」ことができる点で、『CSO』のゾンビモードやCOOPとは異なっている。
カウンターストライクで生み出された、攻守の妙を楽しめるルールは、その後のFPSに大きな影響を与えた。
その意味でカウンターストライクは賞賛されるべきであるが、今遊んで面白いかは別である。
最新作としてサービスが行われる『CSO』もまた、カウンターストライクの威光を排除した上で、別個のゲームとして考えるべきだろう。
『CSO』はなめらかに動き、グラフィックも華やかで、音声の方向も聞き取れるゲームではない。
わざわざ『CSO』をありがたがって遊ぶ必要性はどこにもありはしないのだ。
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ゾンビは暇つぶしにはなります
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