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CodeName Sting
(コードネーム スティング) ベータテスト


ジャンル:FPS
機種:PC
テスト開始年:2009年
開発会社:YNK Games

公式ウェブサイト

この記事は昔のCode Name Sting について書かれています。
新たに作り直したStingについては『こちら』を読んで下さい。

2009年6月初稿

デモの紹介・感想

紹介

『Code Name Sting(コードネーム スティング)』(以下『Sting』)はYNK Gamesが開発し、YNK JAPANが運営を行うオンラインFPSである。
『Sting』はゲームエンジンにSource Engineを使っている。
Source Engineは既にFPS用エンジンとしては有名かつ、『Counter-strike:Source』というゲームがある。
すべてのオンラインFPSは『Counter-strike』の亜流と言っても良い。
『Sting』はその『Counter-strike』の派生作品と同じゲームエンジンを利用した、いわば同等の条件で作ったゲームなのである。
だからゲームのグラフィック、コンフィグ設定、操作感覚などは結構似ている部分がある。
また、オンラインFPSにして珍しくBOT(NPC)を入れることができる。

他のオンラインFPSと比べて『Sting』で際だっているのは、アバターシステムだ。
プレイヤーはアカウントを作成するときに、日本やアメリカなどの6カ国の中から好きなアバターを選ぶ。
選んだ国によって特定の武器の攻撃力や装弾数が増えるので、自分のプレイスタイルを極めることができるわけだ。

まだクローズドベータテスト段階ながら、運営が大きく動いているのも特徴だろう。
プロデューサーは韓国でプロゲーマーの経歴がある人が担当しており、プレイヤーのための運営を掲げている。
乱立するオンラインFPS界でスタートダッシュを決めるため、韓国では既に実装されたマップや武器は現段階でもかなり実装されていている。
他には、課金装備で差がつくことは絶対に行わない、サーバーにお金をかけているなど。
今後のロードマップではオフライン大会なども開催する予定。
そして順次ゲームバランスの改善も行っていくとも言われている。

Code Name Sting (コードネーム スティング) ベータテスト レビュー 画像1

感想

Source Engineについて
ゲームエンジンが同じでゲームシステムが似通っているからか[『Counter-strike:Source』にどことなく似ている。
ただ、元となったゲームとはバランスがなにもかも作り替えられており、『Sting』は大規模なMODだと言うと雰囲気がつかみやすいと思う。
『Sting』と『Counter-strike:Source』は別物のゲームだ。
『Sting』をやって「『CS:S』とはこういうものなのか」と思わないで欲しい。

定評のあるゲームエンジンなので、プレイヤー側の設定項目も豊富なのはうれしい。
だが問題となるのは『Source Engine』独自のラグである。
簡単に言うと、『Source Engine』はゲーム内で物理計算の挙動の同期を取るためにキャラクター表示を遅らせている。
したがって、実際に目に見えるキャラクターのグラフィックは「0.数秒前」のものなのである。
人によっては回線状況の差によって、敵が曲がり角から見える前に死んでしまうなんて事が起こりうる。
そういったことを回避するためにゲーム、サーバー、クライアントの設定が最適化されていれば何ら問題はないが、現状ではかなりラグい。
ゲームプレイ
オンラインFPSの中でもストッピング(立ち止まっている状態)が割と重要な意味を持っている。
立ち止まっていないと遠距離の敵には攻撃が当たらない。
とはいえ、本家本元のゲームほど厳密なストッピングはいらない。
また、しゃがみ状態では弾が恐ろしいくらい集まるのも『Sting』の特徴だ。
ある程度の距離が離れた敵と戦うときは、出会ったらまずしゃがんで敵の頭を狙うと良いかもしれない。
ちょっと特殊な動作が必要と言うこともあり、FPSに慣れていない人にはキツイかもしれない。

Code Name Sting (コードネーム スティング) ベータテスト レビュー 画像2
ゲームバランス
全てのアサルトライフルが強すぎる。
とにかく攻撃力と弾の集まり方が良すぎて、1マガジンの胴体撃ちでも、HP満タンの敵を4〜5人は倒すことができる。
スナイパーライフルは一部の場所以外は意味が無く、サブマシンガンは弾数が多いことだけが取り柄である。
ショットガンはショット強化のアバターを利用していれば、近距離ではかなり強い。
フラッシュバンの威力がやたらと高く、仮にクラン戦などで全員が装備したら酷いことになりそうな気がする。
マップは入り組んでいるものや広めのマップが多い。
戦略を生かせられるようなマップが少ない。
立ち回りがどうかとかよりも、敵に照準を合わせられるかとか反射神経がものすごくモノを言う。
なぜなら胴体撃ちでも数発あれば敵を倒すことができるため、相手より先に攻撃できたらしめたものなのだ。
爽快感
『Sting』の問題点はこれだと思う。
銃声がショボくてヒットエフェクトがみすぼらしいので、当たっているのか当たっていないのかが分かりにくい。
銃の扱いが結構難しいため、慣れるまでは敵に攻撃を当てることが出来ないかもしれない。
あとヘッドショットをしたときのかけ声がかっこわるい。
慣れてくると攻撃を当てられるようになりすぐに倒せるようにはなるが、簡単に倒せることが爽快とは言い切れない。

Code Name Sting (コードネーム スティング) ベータテスト 画像3
その他
人が来るまではBOTと対戦することができるので、時間の無駄にならない。

クイック入場システムが秀逸。

ロビーの音楽は日本のインディーズバンドの曲だ。
2種類用意されていて、他のオンラインFPSとは雰囲気が違う。

プロデューサーは元プロゲーマーだけあってマジつえーっす。
クローズドベータテストということもあるが、親身に話を聞いてくれる。
ユーザーの声を反映した運営を行っていきそうな雰囲気がある。

まだわからないところ
スキルシステムというのがある。
一定時間だけ力を発揮するというものだが、現状ではあまり意味をなしていない。
ただ、アップデートで効果の高いスキルが追加される可能性はある。

アバターごとの能力の違いが今後どうなってくるか分からない。
現状ではショットガンやナイフ強化が強烈だが、有効なシチュエーションがかなり限定されている。

Code Name Sting (コードネーム スティング) ベータテスト 画像5

まとめ

○良いところ

  • 透明感のあるグラフィック
  • 運営がやる気満々
  • スナイパー有利なゲームなっていない
  • 優秀なクイック入場システムの存在
  • BOTを入れることが出来る

×悪いところ

  • 銃声などの効果音が弱い
  • 武器バランスが悪く、アサルトライフルがかなり強い
  • ゲームエンジンの性質に由来するラグの存在
  • 道が狭くて入り組んだマップ
  • オンラインFPSにしてはやや初心者に難しいシステム

△賛否分かれそうなところ

  • スキルシステムの是非
  • このままでは反射神経勝負となっている点
総評
ゲームエンジンは優秀でゲーム自体にも大きな欠点がない。
細かなところの出来が良くないのでパッケージゲームには見劣りするが、オンラインFPSの中では優秀な方だと言えるだろう。
ただ、銃を撃っている感覚に乏しく、初心者には厳しめのシステムは、新規ユーザーを獲得出来るかが怪しい。
そこのあたりは武器の無料配布や初心者サーバーの導入など、運営の腕にかかってくると思う。
運営はかなり期待できそうなので、オンラインFPSの新たなスタンダードとなり得るかもしれない。

Code Name Sting (コードネーム スティング) ベータテスト 画像4

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