紹介
『スプリンターセル』はUBIが開発と販売をしたアクションゲームである。XBOXのほか、PCやPS2などの多くのゲーム機でも発売されている。
ただしXBOX版をメインに開発されたいるので、PS2版の出来は良くない。
PC版はXBOX版のゲームバランスやシステムを忠実にPC向けへ開発し直したものである。
移植するに当たりグラフィックは強化されている。
『スプリンターセル』は2002年に発売されるとプレイヤーやレビュアーからグラフィックとゲームシステムで絶賛をうけ、2002年の北米ゲーム市場でXBOXの普及に大いに貢献した。
日本で発売されているXBOX版、PC版、PS2版のうち、XBOX版のみ音声まで日本語化されている。
PC版とPS2版は英語音声の日本語字幕である。
出荷数はかなり多かったらしく中古市場に多く出回っている。
XBOX版はきちんとローカライズされているので安心 |
ジャンルを細かく分けていけばアクションアドベンチャー型ステルスゲームとでも言えるかもしれない。
ステルスゲームは一般的なアクションゲームと異なり、ゲームクリアをするためには敵に見つからないことが重要だ。
敵キャラクターには視界や聴覚が設定されており、プレイヤーが視界に入ったり聴覚を刺激することで敵に発見されてしまう。
しかしステルスゲームではプレイヤーの戦闘能力が低く設定されていたり、そもそも敵に見つかった時点でゲームオーバーになったり、他にもステージをすすめるためには敵に見つからずに目的を遂げなければならないなどの制限も掛けられている。
したがってプレイヤーは敵キャラクターの行動の特徴や視聴覚能力を把握して、いかに敵に気づかれずに進めるかを考えなければならない。
もちろん敵を排除する方法も用意されているが、敵にさとられずに不意打ちすればするほど効果的に排除できる。
ステルスゲームを作るには様々な切り込み方法が存在すると思うが、スプリンターセルは光と影にスポットを当てて開発されている。
具体的には暗くなればなるほどプレイヤーは敵に見つかりにくくなる。
陰を上手く利用して敵に近づくなり、敵をやり過ごすゲームであると言えるだろう。
陰影表現をさらに際だたせているのが、当時としては驚異的だった光と影を表現するグラフィックである。
例えばスポットライトでコンテナが積まれた場所を照らしている場面では、光が当てられた部分とそうでない部分の陰影、コンテナの陰がしっかりと描画されている。
敵味方問わずキャラクターの陰もきちんと描かれていて、自分の陰が敵の視界に入ると敵は警戒をし始めるようにもなっている。
中央に見える敵キャラの陰に注目して欲しい |
トムクランシーシーリーズの名前を冠しているだけあって、非常に現実的というか軍事要素がはいりこんだ展開になっている。
ステルスゲームとして名高いメタルギアシリーズのようなぶっとんだ展開にはなっていない。
主人公からして髭が似合う白髪交じりのおじ様です。
もうひとつ『スプリンターセル』を特徴付けているのが、主人公の多彩な動きである。
しゃがむ、飛び跳ねるのように基本的な動作の他に、壁の取っ手に捕まったりパイプを登ったりすることができる。
単に敵とのスニーキングミッションを堪能するだけでなく、どのように移動したらよいのかを考えるアドベンチャー要素がふんだんに盛り込まれている。
高いビルからロープを伝って目標の建物へ潜入するとか、いかにも潜入している感じを味わえる。
どういうゲームなのかわかりにくいだろうから、ミッションの進め方について一つ仮想ミッションを作って大ざっぱに見ていこう。
ミッションが始まると主人公が持っているOPSAT(オプサット)というPDAみたいなものに目標が書かれる。
ここでは機密情報の奪取としておこう。
目標の部屋に近づこうとするが、敵が警備をしていてなかなか近づくことが出来ない。
このとき陰を使って忍び足で歩きながら敵をやり過ごしても、わざと音を立てておびき寄せて倒してもいいだろう。
次のフロアにつくと監視カメラがあるので、カメラに写らないようにして動いていく。
もう少しで目標の部屋だが、よく見ると壁面地雷が仕掛けられているので、落ち着いて解除する。
目標の部屋の前についたもののドアがロックされているのでピッキングツールを使って開ける。
そして目標のデータを奪取した! するとOPSATに新たな目標として「屋上で待っているヘリで帰還せよ」と書かれている。
敵の攻撃を華麗な体術を駆使してやり過ごし、仲間が待っている屋上のヘリに近づいてステージクリアーだ。
パイプに捕まる |