レビュー
操作が激ムズ。もうそれにつきる
やりにくい操作
どんなゲームも固有の操作方法があるわけだけれども、多くのゲームに共通するのお決まりの操作体系というものがある。
だから説明書を読まなくてもなんとかやっていけるゲームは多いし、そういうゲームが売れる。
ある意味固定化・無個性化に繋がるのかもしれない。
しかし大抵の人にとっては楽しみを求めるためにやるゲームで面倒な操作にキリキリすることなんてのは問題外なのだ。
そう考えると
ガンヴァルキリーの操作は難しい。
お決まりの型から少しずれているし、何よりも要求される操作がかなりハイレベルなのである。
『ガンヴァルキリー』の操作方法の問題点はいくつかある。
中でもスティックを押し込みながら動かさなければならないのが最も難しい。
スティックの押し込みを最大限利用しながらやるゲームは少ない。
『ガンヴァルキリー』では押し込み操作を連続してやらなければならないので操作ミスが起こりやすく、さらに操作が激しいために疲れやすい。
しかもコントローラーにある二つのスティックを同時に操作しなければならない。
ピアノなんかで右と左で違う操作をするのは難しいのと一緒で、こればっかりは慣れなければどうにもならない。
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空に飛び、敵を撃つ
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そして「高度な」操作
操作がしにくいことだけではなく、操作自体また難しい。(やりにくいのではなく難しい)
製作チームが考えているプレイ感覚をつかむのためには、ゲームを一周するくらいやらなければ身につかない。
とにかく根性が要求されるゲームなのである。
ただ、ゲームをクリアするころには操作に慣れてきてガンヴァルキリーの面白さが分かりかけてくる。
独特の操作から生まれるのはやはり独特のゲーム感覚なので、人によっては病みつきになるかもしれない。
空中を飛び回りながら敵を華麗に排除できるようになればしめたものだ。
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空中ダッシュ
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製作側もこの問題を分かっていたと思われる。
パッケージには操作方法を書いたインストラクションカードが付属してある。
これを見ると操作方法を習得して欲しいという考えがうっすらと浮かび上がってくる。
また敵の攻撃はかなりゆるく、敵の耐久力も低い。
爽快感を演出するためだけでなく、ガンヴァルキリー自体の操作の難しさを少しでも下げようとしている。
しかしこれだけ難しい操作をしなければならないのに、チュートリアルがない。
自分はインターネットで検索して操作のコツを探したものだが、今でも人によってはやらないだろうし、何より発売した当初は情報が何もなくてほとんどのプレイヤーが投げ出してしまったのではないだろうか。
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慣れてしまえばかなり楽しい。
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『ガンヴァルキリー』はやり込み推奨ゲームだ
見方を変えてみると、クリアするまでが壮大なチュートリアルだとも受け取れる。
徐々に構造が難しくなっていくステージに対応するためにプレイヤーは上手になる必要がある。
難易度曲線的に最終ステージが最も難しくなっていて、最終ボスを倒せるところまでやればガンヴァルキリーの操作をようやく会得する。
自分はまさしくこの状態だったので、この考えはあながち間違いではないと思う。
それに忘れてはならないのが、ステージクリア後に評価される要素の存在である。
繰り返しプレイすることを製作者が前提としているから、こんな要素があると考えられる。
また最終ボスをたおせば、すべてのステージを自由に選んでプレイできる「チャレンジモード」が出現する。
開発者はステージを全部クリアするだけでなく、そこから腕を磨くことを推奨しているのだ。
ただ、すべてのステージのランクをSにしても何も隠し要素はアンロックされないのはちょっと残念。
まあ『ガンヴァルキリー』をやりこむのは相当難しいから、ご褒美は無い方が正解だったのかもしれない。
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ひたすら降下するステージ。
浮遊をしている感覚を最も味わいやすいステージだ。
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『ガンヴァルキリー』の物足りなさ
『ガンヴァルキリー』はドリームキャストで開発されていたのをわずかな期間でXBOX用にコンバートしたという。
本格的な製作には半年とかしかかかってないらしい。
どうしてもXBOXと同じ日に発売したかったのだと思われるが、その代償で詰めが甘いゲームになってしまっている。
操作方法の煩雑さ、クリア後のおまけ要素の少なさ、そしてステージの少なさ。
そして、クリアしたころに習得できるようになる操作を楽しめるステージが用意されていないのは大きな欠点だと考えている。
クリア後は、いかにしてクリアするかではなくて、どのようにして良いスコアを取るかというゲームに変わる。
言い換えれば自分の力量より上のステージを攻略するのではなくて、力量より下のステージを上手に攻略するゲームになる。
正直言って、なんだか物足りないゲームになってしまう。
あとこれ、疲れます。
スティックを酷使するので親指が痛くなる。
もう少し煮詰めれば、そして続編があれば・・・、と惜しい要素が目白押しのゲームである。
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空中ナパームという攻撃。
高い場所へ移動するのにも使える
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