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Brothers In Arms Road to Hill 30
(ブラザー イン アームズ ロード トゥ ヒル 30)


ジャンル:FPS
機種:XBOX
発売年:2005年
開発会社:Gearbox

公式ウェブサイト

レビュー脱稿日2008年11月 最終更新日2011年3月

紹介

『Brothers In Arms Road to Hill 30(ブラザー イン アームズ ロード トゥ ヒル 30)』はGearboxが開発、UBIが発売をしたFPSである。
日本ではXBOX版の他にPCやPS2でも発売されている。
舞台は第二次世界大戦中、D-dayから8日間にわたるヒル30までの攻防を描く。

プレイヤーは、自分の所属しない分隊に指示を出せる。
指示を出すと言っても場所を指定して移動したり、敵へ集中的に攻撃を行う等の簡単な操作に限られる。
敵は物陰に隠れていることが多いので、分隊を的確に操作して側面を突かないと進められないゲームバランスとなっている。
そしてプレイヤーや味方1人の銃撃は命中率が極端に低い。
味方と一斉に攻撃を浴びせないと、即座に敵を倒せない。

『ブラザー イン アームズ』では制圧射撃が重要な意味を持つ。
敵へ制圧射撃を行うことで、敵の攻撃の命中率や攻撃頻度を下げられるのだ。
制圧射撃は自分からやるだけではなく味方へ指示をして行うこともできる。
敵が制圧された状態になっているとき、有利なポイントへ移動したり側面からの攻撃が極めて有効になる。
しかも『ブラザー イン アームズ』は敵への側面攻撃がしやすいようにマップが作られていることが多い。
味方を駆使して敵を側面から叩くことが非常に重要な意味をもつのだ。
味方へ指示を出している様子
いわゆるランボープレイと呼ばれるような、自分一人で敵を大量に倒すことは非常に難しい。
プレイヤー1人で難しい局面を切り開くのは上手い攻略法ではない。
味方と一緒に、戦略を立てながら進むことが重要だ。

ゲームはミッション形式で行われ、クリアすると特典が見れるという仕組み。
またストーリーは比較的力を入れて作られている。
いわゆる感動するストーリーや迫力の演出はないが、筋は通っている。
ゲームはチャプター方式。
クリアすれば特典が見られる。

レビュー

派手な要素はなく地味だが、作られているべきところは作られている

ひたすら地味

『ブラザー イン アームズ』は本当に地味なゲームである。
第二次世界大戦の雰囲気を出すためなのか、ゲーム中の天候はずっと曇りである。
グラフィックの色使いにはまったく派手さはなく、写実的といえば聞こえは良いが現実には見栄えが悪い。
ストーリー展開は山場がきちんと作られているものの、コールオブデューティーのように盛り上がるようには作っていない。
これは戦争のもつ陰鬱とした雰囲気を再現するためにわざと行っていると思われる。
キャラクターごとの会話も現実味を帯びていて、ゲーム全体の雰囲気は非常に暗い。
まあ明るい気持ちで戦争に出かける人間は世の中に居るわけがないのだが。
人物のモデルはきちんと描き分けされている。
天候はずっと曇り。

地味な戦闘

またゲームプレイも派手さはなく、コツコツと進めなければならないという点で地味だと言える。
基本的に『ブラザー イン アームズ』では分隊を使って敵を釘付けにし、もう一つの分隊や自分が側面や背面にまわって敵を攻撃しなければ敵を倒すことが出来ない。
要は目の前にいる敵をどの場所でどのように威圧射撃し、どのように排除していくかということをいつも考えなければならない。
見た目はFPSではあるがエイム能力はあまり必要とされず、頭を使って戦術を立てていくことが重要な意味を持つといえる。
この一種独特のゲームシステムは破綻することなく成功している。
あまり複雑ではないので、チュートリアルを終えればBIAの面白さというのは比較的理解しやすい。
(左の画像)右方への敵(赤丸が敵の場所)に制圧射撃を加える。
(右の画像)次は敵の側面からもうひとつの部隊で強襲する。
AI操作で動く味方が出した指示に対して思うように動いてくれないことが稀にあるのはしょうがない。
中身が人間ではないからどうしても完璧には行かないからだ。

ただ、お世辞抜きでも『ブラザー イン アームズ』味方の動きは割合よくできている。
例えば味方に自分についてくるように指示をした場合、途中に障害物があってもきちんと避けながら移動してくれる。
急に敵と出くわせば、周りにある木とか壁とかに身を隠しながら射撃を行ってくれる。
いわゆるスクリプト的(台本による演出)な要素を感じさせないように、かなり作りこまれているといえる。
自分で制圧射撃。
あとは横から味方がくるまで援護射撃を続ける。

強すぎる戦車は大きな欠点

戦車が恐ろしく強いことが『ブラザー イン アームズ』の難点だ。
「リアルなゲーム」では戦車の強さはリアルさを強調することになるかもしれない。
『ブラザー イン アームズ』は戦車が強すぎる上に、戦車の排除方法が分隊指揮とは無縁だ。

BIAは分隊を操作するゲームである。
ところが対戦車の場面ではプレイヤーと敵戦車との一騎打ちとなる場面がほとんどである。
障害物に身を隠しながら、武器庫にあるパンツァーファウスト(対戦車グレネードランチャー)を拾って発射しなければならない。
しかもなぜか戦車の耐久力はとてつもなく高くて難しい。
戦車をぶっ壊す場面はもはや別のゲームである。

戦車戦はBIAの要素としては不要であったと思う。
無駄に難易度を引き上げる挙句、分隊を指揮するというBIAの面白さをまったく生かしてないからだ。
メリハリをつけるにしても他の方法があった。
ついでに言うとMG42も恐ろしく強い。
遮蔽物を利用してMG42の背後へと移動する。

あまりにも地味すぎる

徹底的なまでの地味さも欠点である。
マップが地味、戦闘が地味、ストーリーが地味、音楽もグラフィックも地味である。
敵に向かって突っ込んでいくような進め方では進めないので、頭を使って考えながらすすむ面白いゲームなのは認める。
しかしなんだこの地味さと暗さは。
せっかくなのだからもっと派手さやガツンとくる面白みを組み込んでも良かったと思う。

『ブラザー イン アームズ』は海外の様々なレビューでは比較的高得点をとっている。
このゲームをレビューしている人はゲーマーが多いと思われる。
ゲーマーは何度かやるごとに練りこまれた敵配置や敵の行動パターンが読めてきて、「なるほど」と感じやすい。
または、よくあるFPSに飽きてしまったので『ブラザー イン アームズ』がものすごく新鮮に見えたか。
他のFPSをやっていないと『ブラザー イン アームズ』の面白さが分かりにくいのは残念だ。
FPS未経験の人にとっては何が面白いのか分からないと思う。
戦車を破壊!

最後にどうでもいいこと

ところで。
ストーリーは筋が通っていてリアリティがあるものとして評価できる。
場合によってはなんとプレイ中に死んでしまった仲間が復活しているのである。

簡単に説明すると、自分の指揮する分隊の仲間が次のイベントで登場するとする。
しかしプレイヤーの過失でイベントの前に味方が死んでしまった。
ではそのイベントはどうなる?
なんと味方が復活してイベントが進行するのだ!
ゲームの整合性をとるためには仕方がないとはいえ興ざめする。
仲間の死。

まとめ

BIAはFPSではあるが、戦略を練るゲームである。
ド派手な展開や爽快感はないものの、着実に進めていくことの面白さがある。
頭を使いながらじりじりと敵の防衛線を突破していくのは、このゲームならではの要素で面白い。
しかし逆を言えばスパッと展開が変わるわけではなく、分隊操作の面倒さも相まって、非常にテンポが悪いとも言える。
既存のFPSに飽きた人にはお勧めでききそうだ。
FPSをやり慣れていない人にはただのまどろっこしいゲームとしか感じられないだろう。

60点

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