紹介
開発も販売もUBIsoft。『Farcry2』という名前から察するとおり『Farcry』の続編になっているものの、開発会社は違っていてゲーム内容に繋がりもない。
知名度のある名前を借りた別のゲームだと言える。
ただ、名作として名高い前作の名前を冠するだけあってUBIでも主力チームであるUbisoft Montrealが制作を行っている。
PC、PS3、XBOX360で展開するマルチタイトルだが、PC版のみ日本語版が存在しない。
登場人物の会話は結構早くて文章量も多いため、英語が苦手ならばPS3やXBOX360版を入手するのも一つの手だと思われる。
もちろんゲーム内容に差はない。
『Farcry2』の特徴は、超広大なフィールドをシームレスで移動できることと、それに応じた自由度の高いゲームシステムである。
舞台は「リアル」アフリカ |
主人公は二つの組織が内戦を繰り広げているアフリカの某国に潜入し、その組織に武器を提供している死の武器商人「ジャッカル」を殺すことになる。
プレイヤーの目的は、二つの組織からミッションを受けて信頼を得ながらジャッカルを追い詰めていくことである。
この二つの組織から受けるミッションはゲームをクリアするために不可欠なメインミッションである。
どちらの組織に肩入れするかはプレイヤーの自由だが、どのように行動しても最終的なゲームクリアにはたどり着く。(要は同じ結末になる)
このメインミッションの途中に「バディー」(Buddy、和訳すると「仲間」)という主人公と同じくジャッカルを暗殺するために某国へ潜り込んだ傭兵たちと行うミッションへ分岐することもできる。
バディーはメインミッションをスマートに達成する他の方法を教えてくれる。
また、バディーミッションをすることで仲間内の評価が上がり、プレイヤーが体力を失ったときに救い出してくれるようになる。
他にもセーフハウスというセーブの出来る小屋(マップのあちこちにある)に回復アイテムや弾薬がおかれるようになる。
バディーミッションをクリアしてもメインミッションを達成したのと同じに見なされる。
少し時間はかかるが、ゲームを楽に進めたいのならやって損はないと言える。
バディーが助けてくれるシーン |
それは武器屋ミッションと電波塔ミッションである。
『Farcry2』では自分が使う武器は武器屋で購入する必要がある。(一度買えば何度でも使える)
一応敵から武器を奪うことも出来るのだが、性能が劣悪ですぐに装弾不良や暴発を起こすので実用的ではない。
武器屋でもらえるミッションを行えば、新しい武器(より強力な武器)を購入する権利を得ることができる。
電波塔ミッションというのはゲーム内通貨であるダイアモンドを少量得られるミッションである。
ダイアモンドや超広大なマップのあちこちに隠されているのを探し出すか、メインミッションまたは電波塔ミッションを行うことで手に入る。
これを使って武器屋で新たな武器なんかを買うことが出来る。
ついでに言うと、ミッションをうけないでそこら辺をブラブラしていても良い。
装弾不良の武器 |
フィールドは超広大なので目的地一つへ行くにしても幾通りのルートが考えられ、ゲーム展開がプレイヤーごとに微妙に違ってくる。
メインミッションもどのようにクリアするかはプレイヤーの自由である。
例えば敵を壊滅させるのが目的ならば、どこからどのように攻めようともプレイヤーの自由である。
どの武器を持っていくのか、そしてどの場所から攻めるのかは完全にプレイヤーが主導権を握っている。
他に『Farcry2』の特徴と言える点をいくつか。
超広大なフィールドが細部に至るまできちんと作られており、いわゆる使い回しにはなっていない。
アフリカを舞台にしていることもあって砂漠あり、草原あり、沼地あり、湖ありのなんでもござれと言った具合。
フィールドでは時間が流れており、同じ場所でも昼間と夜、晴れの日と雨の日では様子が全く異なっている。
またこのゲームでは草原に炎を放てるのだが、その広がり方やグラフィックは並々ならないほど力が入っている。
アフリカ人のモデリングは極めて精緻に先入観無く作られている。
雰囲気を醸し出すグラフィックという面で見れば2008年では一線級だと思う。
降りしきる雨 |