紹介
『Farcry (ファークライ)』は2004年に発売されたFPSである。 開発はCrytekで販売元はUBIsoft。日本語版が廉価で発売されているので、これを手に入れればいいと思う。
安く上げたいのならば、英語版が広告付きではあるものの無料でプレイ可能らしいので興味のある人は調べて欲しい。
元々はNVIDIAへの技術デモの様相が強かったゲームだが、ふたを開けてみると中身自体の出来もすばらしかったという経歴を持つ。
評価されている点は二つ。
広大なフィールドをストレス無く描画、ローディングすることによって可能になった広い空間での自由度のある戦闘。
その戦闘を面白くする優れた敵AI。
敵のヘリ |
自分のような素人でも気づく技術として触れておきたいことが、広大なフィールドをかなり軽く描画していることとローディングの少なさの二点である。
マップの最初に少し長めのローディングがあること以外では、ゲーム中にロードすることが一切無い。
かと言って個々のグラフィックがダメというわけではなく、2004年のPCゲームではかなり上質のものを見せてくれる。
Farcryの舞台は南国のジャングル地帯であるので、木々一つ一つが丁寧に描写されている。
自分が行けないような遠方の島でもきちんと作られているのだから製作者の根性にはびっくりする。
さらに、人物が多く配置されるような場所でも大きく負荷がかかるというわけではないのがすごい。
広大な場所へ出ても特別重くなるということは無く、これはCrytekの技術力の結晶なのではないだろうか。
超広大なオープンフィールド |
敵はプレイヤーを発見するまでは自分の持ち場を動くだけだが、プレイヤーを発見するとこちらへ対処をしてくる。
このとき、屋外にある物陰(例えば木や岩)をきちんと認識して身を隠しながら、じっくりとこちらを攻撃してくる。
またこちらが葉っぱの後ろや物陰に隠れれば、こちらへの認識を失った上で、隠れていると思われる場所へじりじりと攻めてくることもある。
しかも一方通行で攻撃するだけではなく、中にはこちらの裏を取るように動く敵もいる。
こちらがいったん姿を見せて隠れて敵はこちらを見た地点へ威嚇射撃をしたり近寄ってくるので、それを逆手にとって違う場所で迎撃することも出来たりする。
以上のような賢さがスリリングな戦闘を実現している。
気づかれる前に排除は基本 |
とりあえずゲーム開始してしばらくすれば敵の位置をマーキングすることの出来る超高性能双眼鏡が手に入るので、これを駆使することになる。
具体的には前方にいる敵の配置を双眼鏡を使って覚えた後に、こちらが敵を排除するために最適な方法をとるという具合。
高台から狙撃してもいいし、敵をやりすごしてもいい、他には乗り物を奪って敵から逃げてもいい。
この自由さがFarcryのウリであって、最も面白いところである。
マップが広大で目標地点へ行くルートが最低で二つ以上設けられていることが多いので、自由度という点ではずば抜けている。
ハンググライダーで逃げ回ってもいい |
銃声などの物音を立てると敵が警戒状態になってプレイヤーへまっすぐ向かってくることがたびたび見られる。
これは他のゲームと大して変わらない点で、室内戦闘については大して評価されていない。
また物語も中盤になってくるとトライジェンというミュータント系の敵がときどき出てくる。
ミュータントという設定上仕方が無いことだとは言えるが、AIがお粗末な代わりに攻撃力や耐久力がとても高く設定してある。
こいつらは攻撃力が高すぎるので必然的に難易度が高くなる。
おまけに『Farcry』はクイックセーブ方式を採用していないチェックポイント制なので、さらに難易度を押し上げている。
終盤になると敵配置が明らかに殺しにかかってくるし敵自体も強くなる。
難しいゲームが苦手な人には正直厳しいかもしれない。
これがトライジェンだ |