2010年のFPS・TPS対戦界における印象

去年のことを軽く振り返ってみます。特に対戦だけ中心にして。PCゲーム道場の展望では触れられていなかったので。あんまりこういうのはやりたくない(自分が他人の予想とか展望を読むのが好きではない)けれども、新年だから書いておきます。

 

FPS・TPSの対戦シーンは大ざっぱにいって5つに分かれています。XBOX360のXBOX Live、PS3のPSN、PCでは韓国またはアメリカの会社が提供する基本無料オンラインFPS、パッケージを買って遊ぶPCゲーム、アーケードゲームです。

 

今年になってかなり強く感じたのはPCゲームのユーザーがだんだんと減っていることです。『Call of Duty:Black Ops 』を遊ぶ人が前作のMW2と比べて、全世界合計で人が少なくなっています。爆発的な売り上げを見るとCODの人気が落ちたというわけではなく、XBOX360やPS3に移住した人がそこそこいるのではないかと想像できます。もっと気軽に遊べる方が良いと言うことでしょうか。

 

パッケージゲーム界隈では3月に『Battlefield Bad Company 2』が発売されました。BFシリーズの最新作ということもあって根強い人気を保ち続けています。他には『Kane & Lynch 2: Dog Days』や『ロストプラネット2』も発売されましたが、さほど人気が出たわけではありませんでした。そこで注目されたのは『Medal of Honor』でした。対戦はBFシリーズを作ってきたDICEが担当し、世界最大のビジネスゲーム見本市E3では対戦をかなりプッシュしていたほどです。ところが発売直後のバランスに非難が殺到し、多くのユーザーが離れてしまいます。結局、年末の大物『Call of Duty:Black Ops 』の一人勝ち状態になってしまったと言えるでしょう。オンライン通信まわりで、特にPSNを中心に不満が多いものの、安心のCODブランドは健在でした。

 

次はオンラインFPSを見ていきましょう。昨年の(日本における)新作は『Anothe Day』と『Sting』の二つだけです。しかも残念ながら二つとも爆死しています。『Anothe Day』はスポーツ系ライクで新鮮なゲームでベータテストの頃は割と好評でした。しかしゲームバランスの改変や強力な有料武器の存在で、サービス開始とともに一気に人が減ってしまった。また実力差が出やすいのも嫌われたかもしれません。ベータテスト以後、大規模なアップデートが全く来ていないのも死につつある証拠です。『Sting』は奇妙なキャラクター、謎のゲームバランス、ユーザー丸投げのMOD等の迷走を繰り返した結果、終了が決定しました。そして旧来のゲームからは『BlackShot』が終了しました。あとTPSになりますが『鉄鬼』も。ユーザーは一部の人気ゲームへ集まっていく傾向があるようです。SA、AVA、SF、CSOといったものに。

 

しかし最も重大なニュースは『サドンアタック』の運営会社がゲームヤロウからネクソンへ移行したことにあるかもしれません。ゲームヤロウの良運営ぶりと、ネクソンのダメっぷりはよくしられています。かつて積極的にゲーム大会やイベントを開催していたものの、これからは行われなくなる可能性があります。杞憂だといいのですが。

 

やや視点を変えてアーケードゲームでは、TPSの『ボーダーブレイク』がけっこう人気を得ています。一試合遊ぶと300円かかる仕様のあため、やる人がかなり限られてくると思いきや、2010年の10月には順調にバージョンアップを果しています。ゲームセンターへ行くとボダブレの場所にはいつも人がいて、「日本人のゲーマー層にはTPS(またはFPSのようなシューター)が確実に浸透している」と感じさせてくれます。2009年の12月から稼働する『サイバーダイバー』は時折人がつく程度で人気はさほどない感じです。ハーフライフ2サバイバーと似たようなものなので、少し飽きているのかもしれません。

そして2010年12月から稼働しているガンコントーラを使ったFPS『メタルギア アーケード』は要注目です。というのも、これは3Dテレビのシステムを使った3Dゲームだからです。ゲーム自体はMGS4のオンラインを元にしているそうですが、やはりアーケードでの迫力ある音と3Dを使って楽しみたい。しかし金がかかりすぎるのは昨今のアーケードゲームらしいといえるかもしれません。

 

 2010年は目立った新作も出なくて、あまり動きがない年だったと言えるでしょう。出てくるゲームも続編が多い。新たな刺激がほしくなってきます。

 

 


 

大富豪とか大貧民とか呼ばれるトランプゲームがあります。ローカルルールが多いことでも有名かもしれない。

 

このトランプゲームの面白さは、階級の壁を意識させることにあります。あれは人々の間の階級とか階層の理不尽さを楽しむゲームなのです。だから、大貧民が大富豪に良札を搾取されるのは必然です。いくら大貧民が上手いプレイヤーであっても、良札を持つ(金を持った)ボンクラの大富豪に対して無残にもやられてしまう理不尽さ。そこを何とか勝とうと思って、貧民は着実に順位を上げていく。

 

様々なローカルルールのひとつが「革命」です。「革命」は貧民がのし上がる最高のチャンス。しかし、世の中には「スペ3返し」といってスペードの3で無効化できるというローカルルールがある。個人的にこれは気にくわない。というのもトランプの3はこのカードゲームで最も弱い手札ですから、大富豪が持っているはずがないのです(まあ貧民に恵まなければ良いだけですが)。だからもし返せる札を用意するとしたらジョーカーが良い。ブルジョワパワーを見せつけるために。あと「革命」を返せるのも好きになれない。「革命」は貧民の搾取が限界に達したときに表われるからこそ意味があります。「革命」はひっくりかえせない。貧民の最終手段としてとっておくべきです(まあ富豪も革命は起こせるわけすが)。

 

その他ローカルルールは貧民でも勝てるようにするものが多く、ゲームルールの背後にある思想というか哲学を無視しているのではないかと疑っています。

 

とまあ、なんだか話が共産主義っぽくなりましたけれども、大富豪とか大貧民とかいうトランプゲームを見るとこのように感じてしまうのですね。富豪がある程度勝ちやすくなるようなルールであればあるほど、より階級闘争っぽくて好きです。