『世界ゲーム革命』のご紹介

NHK出版から先日出たばかりの『世界ゲーム革命』を短く紹介。

 

3つのテレビ番組を元に再構成し、活字化した本です。

・NHKスペシャル 世界ゲーム革命 2010年12月12日放送

・ハイビジョン特集 ゲーム・レボリューションI 王国ジパングの逆襲 2011年3月24日放送

・ハイビジョン特集 ゲーム・レボリューションII 賢者の予言 2011年3月25日放送

この番組を録画した人には用はないかもしれない。

 

内容について

大ざっぱに分けると2つに構成されています。

1.日本のゲーム業界が世界的に見て凋落しつつある現状を説明し、逆に力を増してきた北米を取材している

北米が何をどうやってビデオゲームを作ろうとしているかを明らかにしている部分です。アメリカやカナダのゲーム製作と比較するために日本のゲームメーカー「レベルファイブ」の事例も書かれている。

 

ディベロッパーの北米と、クリエイターの日本を実に対比的に描いていると思います。以前、NHKスペシャルで見たときに、時折「日本のゲーム業界をおとしめている演出だ」とかツイッター2ch等で言われてましたけれども、まあその通りにも受け取れるような書き方が残っています。しかし今やゲーム開発の中心は北米なのが現実でしょう。そのことはきちんと認識しなければいけません。

 

2.二つ目の項目は「ビデオゲームの未来」を暗示する内容

けっこうつかみ所のない、共通点を見いだしにくい話題が連続して表れる項目です。まずは水口哲也がキネクトで新感覚ゲームを開発している様子が紹介され、後に水口を狂言回しとして様々な人とのインタビューを行っていく。

 

このインタビューされた人たちが実に変わっていて、通常のビデオゲームを作っている人たちとは違うんですね。脳科学、医療、メディア研究家、登山家・・・と、どこに共通点があるのか分からない人たち。

 

私の想像するにこの人たちはコンピュータテクノロジーの利用という点だけが共通しています。番組を製作したディレクターはそこにある種のメッセージを込めたかったのではないか、と思われます。漠然としていてどういう風に読み取るのかは読者に委ねられている。

 

 

 

以上です。1400円はちょっと高いかもしれない。番組を活字にしたぶんだけ、映像のダイナミックさを伝えきっていない。ここにビデオゲームを文字にして伝えることの難しさを感じます。